2021年12月4日土曜日

二子山西岳白壁 あきらめるな3



 この週末は土曜日に二子山、DXさんとあきらめるな。今日で3日目。

あまりに難しいあきらめるなに対して少し気持ちが萎えながらも岩場に向かった。


既にムーブもわかってきているので、壁の温度がいい時間を狙って遅めの集合。

9時半ごろ岩場駐車場についた。

いつものローソク岩でアップ。夫婦キャンドルが混んでいたので、空いていたひっくり返るなを登った。これもアップに向いている気がする。


11時ごろ白壁に行くと、ルートには日がしっかりとあたりいい状態だ。

エッジング最強シューズ、旧ブースティックでやってみることにした。

さらにムーブについても遠いフレーク取り、凹角の別ムーブを試す。

どちらも良さそう。一気に登れる兆しが見えた。上部もほぼ各駅停車、ヌンチャクデッドを交えトップアウト。


2トライ目、まだまだ先は長いと感じていながらも繋げるつもりで気合を入れてトライ。

今まで使っていた9.5mmのロープから8.9mmのロープに変えたことで気合が入った。(このロープでDXさんのフォールを止めた時、あまりの流れっぷりに驚いた。これはグローブなしでは事故るレベル。)

靴変更、ムーブ修正が効き予想以上に省エネ効果を発揮して、スムーズに核心へ。

左トラバース終盤の右手寄せでカチを捉えきれず落ちた。そこで一度休み、一気に終了点まで登った。


正直、繋げのトライでここまで上出来の結果になったのには自分でも驚いている。DXさんには「今までが嘘だったんじゃないかってくらいだ」と言われた。



まだ時間はあったけど、指皮のささくれをヤスリで削り、この日は終わりにした。

来週登るぞ!

2021年11月28日日曜日

二子山西岳白壁 あきらめるな2

今週もここ。

今日はDX先輩に加えてMareをトライするT坊主も参戦。

今日は試行錯誤の末、前回辿り着けなかった終了点まで辿り着いた。前回触れなかった上部、左トラバースから終了点までは接触面積極小ホールドの連続という連続だった。かなり厳しいぞこれは。

このルートはカチの保持力(痛みに耐える気合い?)が低下すると突然何もできなくなる。DX先輩はカチリザーブと呼んでいてとてもしっくりきた。

更に辛いのは指皮がミリカチによって線状に削られていくことだ。こまめに削らないとえらい事になる。ヤスリ必須。




あきらめるな、正直ちょっとつらい。そろそろ楽しい楽しいクラッククライミングをしたい。それでもあきらめるなを諦めたく無いのでまた行きます。


陽が両神山に沈み、TがMareをトライしていた数分間ものすごい綺麗だった。西岳、いい岩場です。

2021年11月24日水曜日

二子山西岳白壁 あきらめるな1

 ショートルートの目標候補が揃う二子山西岳に行ってきた。

候補は「Mare」、「あきらめるな」、「祈り」の三つ。

パートナーのDX先輩が「あきらめるな」にトライ中ということなので、一緒にトライさせてもらうことにした。

このルートもグレード改定が話題になっていて元々のグレード13aから8b+へ、4段階アップした。

さすがに改定後のグレードは甘いのではと疑っていたが、その疑念はすぐに砕かれた。

前半はシビアな足、ムーブが続き、後半の核心は超悪い垂壁。ムーブは至って普通なのだが、オーソドックスに超悪い。繋げてきてこれか。。解決できないし。。

トップアウトもできず、最後のボルト2本はお預けとなった



まあ、今までの経験からやっていれば登れるのかもしれない。ということでしばらく狙っていこう。暖かい日は「あきらめるな」寒い日は本峰下部の「祈り」かな。



2021年11月20日土曜日

アメジストライト



久しぶりにS峡

N井に誘われてセンチュリーをトライしに行ったのだけど、斜面を登り始めるタイミングを間違えてアメジストの岩へ辿り着いた。

岩を眺めたところで唐突にこれにしないかと提案される。

センチュリーのオンサイトトライに向けて気合いが入っていたものの、面白そうだしまあ良いかとこれを登ることにした。

N井の方が先に準備を済ませていたので、順番のジャンケンも良い加減に手を出したら案の定負けた。

先にトライしたNは苦労しながらもなんとかトップアウト。マントルまで悪そうだった。

次、自分のオンサイトトライではムーブに詰まって失敗。距離のあるジャミングを決めた後身動きが取れなくなりテンション。ぶら下がって休むものの、不思議なことに同じムーブは2度とできなかった。最初のトライの気合いってすごい。

その後2人でムーブ解決した事もあり2回目のトライで登れた。



アメジストライトは12mと短い。それでもシンハンドやフェースムーブ、プロテクションの駆引等、内容が多彩で面白かった。瑞牆の落葉12aより難しいので5.12bくらいだろう。あんまり登られてないからか岩が荒いので出血注意。テーピング推奨。


それにしてもこの辺の岩場は思い入れもあって好きなところだな〜。

2021年6月13日日曜日

流れ星

木曜日の夜、仲居からラインがきた。
「今週末どこ行くの?流れ星やらない?」

日本の限られた岩資源の中では、5.12後半のクラックはそうない。
去年の春、ローリングストーンでオンサイトを失敗した以上、残された流れ星のトライには慎重になっていた。
誘われたのはいいものの、4月まで冬山に行っていたこともあり、クライミングの調子はいまいち。すこし考えて、結論出ず。とりあえず仲居に電話。
結局、仲居のパートナーがいないことと、自身の単純にトライしてみたい気持ちで行ってみることにした。

前日の夜、八王子のコインパーキングで乗り合わせ。廻り目平に1時頃ついて2時に寝た。
お互いに朝弱いのを良い事に8時起き。朝食はバターロール2個と少な目。
隣のテントにいる家族をみて、いつまでこんな事やってるんだろうなーと思う。
9時半頃コンケーブでアップ。保持力は起きてないけど目は覚めた。

トポのアプローチよりも手前、林道から右手に入った。これは楽だけど知らないと難しい。
天気は曇り時々晴れ。川上村の最高気温は22℃。この時期にしては良さそうだ。

流れ星の取付きに上がる前に、手前の岩峰裏の広場で準備。
周りにはトポ未掲載のボルトNPミックスのルートが多数。ここではフィンガーボードを使ったウォーミングアップ。
本気トライ前のルーティーンを行い、残置フィックスをユマールした。
オンサイト権のある自分が先行。ビレイヤーはブランコを使ってハンギングビレイ。
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出だしのカムを3つ決めてクライムダウン。結構張ったので戻って休む。
ハンギングビレイ用のカムを目の前に、バランスをとりセルフを取らずに我慢。足が疲れていく。滑稽だけど。
「見えないから、正直、オンサイトは難しいと思うよ。」
仲居に言われて、まあそうだよなと思いながらも、当然本気で狙っていく。
一度、もう一つ上にカムを決められないかと攻めるもカムが入らず。
再びビレイ点に戻った。今のカムで突っ込むことを決める。
仕切り直して極細クラックを探っていると足がスリップ、危うく落ちるところだったけど持ちこたえた。三度目になるビレイ点へのクライムダウン。
一度完全にパンプしてしまったので、ビレイ点前でバランスをとり十分に休んだ。

一度パンプしたのが良かったのか、出だしのジャミングはしっかりと決まった。左足をコーナーに張って体をあげる。次は完全に閉じているので周りに目をやり、右側の縦ホールドを捉える。都合よく左手をよせ、態勢を立て直し0.3を決める。ここから驚くほどつるつるなクラックに左手を捻じ込み、ジャミング、足もジャミング、とにかくジャミングを決める。厳しいジャミングのコツは渾身の力で頑張る事。ジャミングで落ちてたまるか。魂を込めて、吠えながら一手一手出していく。ツルツルのクラックに戸惑いながらも、多少でも決まりのいいところで0.4をセット。片手で耐えられる秒数が短く、やむなく一回カムシャフト。そして怒涛のジャム。右手のハンドジャムが決まったところで休めるかと思いきや、足が不安定すぎて大して休めない。2を決めようとするもフレアしすぎて、はじかれる。ギアラックの端にいい加減に戻す。仲居が.4を2セット持っていたことを思い出し、半ば感で右手の裏側に差し込んだ。どうやら決まった。
右手だけのハンドではつらく、激しいパンプが襲ってくる。ハンドで引き付けて無理やり0.2をセットしようとするも一度スリップ。4枚カムのうち2枚が飛び出した状態で残置されたカム。一層激しいパンプに襲われるも仕方がないので再度無理やり引き付けて、セットしなおした。またしてもつるつるのフィンガーの連続、やることは一目瞭然。とにかくジャミングで頑張る。傾斜が強いが吠えながら押し切る。なんとかハンドに到達したが、傾斜の強さとツルツル具合で全く休まらない。とりあえず1番を決める。これは回収時に見たところウォーキングしてはずれそうなセットだった。ハンドでこんなに追い込まれたことは初めてだ。このあたりから息が苦しくなってくる。今度は激しいパンプに屈せず進むために、全身の力を奮い立たせて吠えながら進んだ。
3番を決めて、右手に水平クラックがある。傾斜はここから垂壁程度になるも、普通の保持がまるでできない前腕になっていた。窪みにストッパー赤、これは大きすぎたが直す余裕はないので無視、先へ進む。ロクスノにあった杉野さんの写真がよぎり、一度右へ。
右上にホールドらしきものがあるが届かない。重力が強い。なんとか戻り体制を立て直すと直上から左上に行けそうなことが分かった。危うく落ちるところだった。粗く大きな呼吸を繰り返し、手は極力下に下げる。回復のめどはないけど、ここは足が限界を迎えるまで休む。ここまできたら絶対に逃したくない。
途中.3を決め、ぼろぼろの身体でも落ちないムーブを必死に考えて登る。傾斜が落ちてきた。.75を決めて左上に見えた終了点まで登り上がった。

ヌンチャク2本で終了点を作り、クリップ。酸欠状態だった。そして周りを見渡して叫んだ。
ゴジラ岩や、涸沢岩峰を眺めて、新しいルートできないかなと思った。

自分自身オンサイトに驚いているのを感じながら、ロワー回収した。

一方の仲居は、2か月前の時にできたムーブができずに凹み気味。時間をかけて思い出す。じりじり進むも上部のフィンガーで手繰り落ちをして心が折れていた。
それでも一度地面に戻った後、再度集中しなおして二度目のトライになった。
気合の入った見違える登りで核心を超えた。さっきとは別人だ。右手ハンドジャムポイントまで到達。その後突然のテンション、どうやら腕がこむら返ったらしい。
エイドダウンで降りてきた。
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閉店15分前のナナーズに駆け込み、レタスが売り切れていたことにガッカリしながらも買い出し。しゃぶしゃぶの具材とエビスビールを買って、2人で飲んだ。
メロウで乗りにくいビートや、良い感じのバトルビートでサイファーし、30歳なりの結婚観を語り、いつも通りの感じで寝た。

翌日は9時からキューブにて、5級をなんとか登り、モファット2のムーブを探って降られて撤収。ナナファテで佐々木さん、北平さんとだべって帰った。

流れ星をオンサイトした翌日、このメモを書きながらも何故か右足が痙攣してきた。
よっぽど出し切ったみたいだ。しばらくはゆっくり休もうかな。
週末はデカい壁の偵察予定だけど、とりあえず、余韻に浸ろう。



2020年9月12日土曜日

割引沢 天狗岩 中央稜フランケ 敗退

2020.9.12

元々、有明山深沢に行く予定だったが雨の予報をみて急遽天狗岩行きを決めた。

金曜の夜、駐車場ではしっかりと雨が降っていたので遅めのスタート。
天狗岩は駐車場からもよく見えた。

割引沢は破線登山道になっているものの、沢登りの高巻きのようなところがあって登山道にしては悪い。途中で抜いた年配の男女が心配だった。
割引沢ヌクビ沢出合いからしばらく歩くと、途中ケルンがあり、裏手に続く沢状を登るとスムーズにビバーク適地のテラスに出た。クライミング装備と最低限のビバーク装備を持って、中央稜フランケのとりつきを目指す。アプローチシューズのまま、下部スラブを慎重に登った。
登山体系のルート図と見比べながら、ここだというところで登攀開始。
一切の残置物は見えず、本当にここで合っているのか不安になる。
摂理はよく発達しているものの、ナイフブレードさえ受け付けない緻密さで、プロテクションに苦労した。時たま水平リスを見つけたり、スモールカムが入る隙間があるとすかさずセットした。
40m弱ロープを伸ばしたところで、バガブーとマイクロストッパーを効かせ、草をほじくりキャメ0.75を決めてピッチを切った。

2ピッチ目、パートナーが直上を試みるも駄目で一度降りてくる。
次に左のラインへ。こちらも中間支点はとれないようだ。
8mほど登ってようやくピトンを1本、怪しい音で怖い。
まもなく2本目、しっかり効いてる音がして多少安心。
この後、リングボルトを発見、このルートでようやくの残置物だ。
朽ちかけのリングボルトはラダーになっており、ロープで連結してビレイ点とした。

3ピッチ目、草付きのA1

ホールドが少なくいきなりエイドから始まる。腐ったボルトに立ちこみ必死に草を剥がして、ナイフブレードを打ち込む。半分しか入っていないところにスリング をかけて立ち込んだ。フリーで登れるようになったと思ったら、プロテクションが激悪。外れそうなブロックにキャメロット1を決めて、次に取れたのは逆ざしのバガブー 。リスを探してペッカーを打ち込む。雨がパラつき敗退を考えるも上方の木まで登り切る方が安全だと考えて進み続けた。

ようやく到達したフレークにバガブー を打ち込むも、エキスパンディングしていてグラグラ、ボトミングでしか効いていない。壁が濡れていてフリーでは行けないのでグラグラのバガブー にスリング をかけて立ち込む。もうふくらはぎがパンパンだ。縦ハーケンを打ち、スリングに立ち込んで草付きのムーブを探る。すると突然縦ハーケンが抜けた。咄嗟にバランスをとったので落ちなかったが心は折れた。

ロワーダウンできる支点を作るため、エキスパンディングフレークに2本目のバガブー を打つ、岩が割れるだけで全然効かない。既に打っていたバガブー はますますグラつく。

もう一度突破を試みる。いややっぱり無理だ。草付きにしては傾斜が強すぎる。フリーでのクライムダウンを決めた。心を落ち着けて集中、怪しいプロテクションを回収しながら10mほどクライムダウン。落ちなくてほっとした。


50年前に打たれたであろう残置のRCCボルトに命を託し、3ピッチ目出だしから30m懸垂。途中の水平リスにピトンを2本打ち残り30m懸垂。ぎりぎりとりつきに戻った。


タイム
7:20 駐車場出発

9:00 割引沢ヌクビ沢出合い
10:00 天狗岩基部
10:50 登攀開始
12:00 2ピッチ目登攀
13:30 3ピッチ目登攀
14:40 敗退、クライムダウン、懸垂
15:30 とりつき
16:30 下山開始
18:00 駐車場

ギア
ナッツ小、マスターカム00-2、キャメ0.4-4
ピトン各種計6枚
スリング60*10、120*3、240*1

スリングは少し不足した。
次回行けるならピトンを今回の倍にして、アブミも持っていく。

大き目のカムは要らなかった。

今回届かなかった前傾クラックのピッチではカムが2-3セット必要になりそうだった。

ボルトも、、あった方がいいかも。


2019年9月14日土曜日

剱岳小窓尾根白萩川側フランケ下部岩壁センターリッジ 「アザラシアンネック」 9P 5.9R

2019.9.14-16

今年の6月に開催された「シン・沢屋交流会」にて、沢屋のブレインことキノポンからこの岩壁の名前を聞いた。


この岩壁は19752月の岳人に「未登の岩壁」として取り上げられ、同年夏、たちどころに登攀倶楽部と高知グループ・ド・ロックによって登られた。一時話題を集めた壁である。
最近では春期の登攀として約400mの氷のライン「針と糸」が登られているようだが、無雪期の再登記録は聞いたことがない。壁のスケールと情報の少なさに惹かれて挑戦してみることにした。

 三連休で賑わう馬場島から、人の気配が全く感じられない白萩川へ。西仙人谷出合の10m滝を左から超えると空気が変わった。雪渓からの冷風、通行不能滝からの飛沫。右手には岳人に載っていた巨大なハング。ここが白萩川側フランケ下部岩壁だ。登攀開始。1ピッチ目として通行不能滝を右から登る。滝上からルンゼ、コーナーを2ピッチ登り一旦下降した。

 翌日早朝、昨日の到達点までユマール。引き続き2人で交互に登っていく。冬は雪崩の通り道になるからか、残置ボルトは見つからない。途中、遠くのハング下に雪崩から逃れたボルトを発見したときは感慨深かった。登っているときは自分たちが壁のどこにいるのかわからなくなる。気が付くと、反り立つようなリッジの中央を登っていた。長い岩壁が終わりロープを解いたものの、今度は急な草付きが続き神経をすり減らす。一度パートナーが落とした落石が横をかすめて肝を冷やした。小窓尾根上の小ピークに到達したのは18時前。好天時のビバークはいつも楽しい。


 
3日目、スマホのアラームで起床すると、早月尾根を行く登山者の灯りが見えた。第5ルンゼを難無く下降するも、西仙人谷出合で巨大なシュルンドに阻まれた。雪渓は今にも崩壊しそうなので、リスクを減らす為に時間をかけて側壁を1ピッチトラバース。雪渓末端に降りられそうなので懸垂の準備をしていると轟音が。これから通過する雪渓末端が崩壊したのだ。形を変えたばかりの雪渓末端を急いで通過し、更にもう2ピッチトラバースして下部岩壁の取付きに戻った。